
法事に参列することになったとき「どんな作法やマナーがある?」「何を準備すればいいんだろう…」と悩んでしまう人もいるかもしれません。
今回は、法事に参列するときに心得ておきたいことや当日の服装、準備しておくもの、挨拶などについて紹介します。
法事に参列するときに心得ておきたいこと
法事とは仏教行事の1つで、四十九日、一周忌や三回忌などの年忌法要のほか、お盆、お彼岸供養なども含まれます。
故人が亡くなって1年目の命日に行われる一周忌までは、親族だけでなく友人や知人なども呼ばれることが多いでしょう。
まずは、法事に参列することになった場合に心得ておきたいことについて紹介します。
案内状の返信は速やかに
四十九日や一周忌など、法事の案内状を受け取ったら、できるだけ早く返信するようにしましょう。
遺族側は法事を準備する際に会食やお返しなどの用意もしなければならないので、返事が遅くなると迷惑をかけてしまいます。
すぐに返事をするのが難しい場合は、取り急ぎ電話などで事情を伝え、スケジュールが決まり次第すぐに連絡するようにしてください。
法事への参列を断る場合は?
法事の案内を受け取った場合は、よほどの事情がない限り参列するのがマナーです。
しかし、やむを得ない事情で断らなければいけないケースもあるかもしれません。
ハガキで案内状をもらっている場合は、遺族の人たちの気持ちを考えて、返信ハガキとは別に手紙を送るのがおすすめです。
メールや電話で連絡することもできますが、メールは相手が読んだかどうかが分からないので、電話で確実に伝えるほうが良いでしょう。
法事に参列するときの作法・マナー
法事は、故人の魂を供養する大切な儀式です。
故人の冥福を祈り、遺族の方に寄り添う気持ちが最も大切ですが、大人として基本的な作法はおさえておきたいところ。
それでは、法事に参列するときの作法・マナーをチェックしてみましょう。
服装
葬儀、初七日、四十九日、百箇日、一周忌、三周忌までは、遺族や親族、参列する人も喪服が好ましいとされています。
しかし四十九日以降になると、案内に「平服でお越しください」と記載されている場合も。
この場合の平服とは「普段着のようなカジュアルな服装」ではなく「略喪服」になるので注意してくださいね。
男性の略喪服
男性の略喪服は、ブラックやダークネイビーなど、地味な色合いのスーツがふさわしいとされています。
ビジネススーツで問題ありませんが、光沢がなく無地のものを選び、シャツは白にしましょう。
ネクタイは黒の無地が望ましいですが、濃い色の地味なものであれば良いとされます。
タイピンやカフスボタンなども、輝きを抑えたものや、装飾が施されていないものにしてください。
女性の略喪服
女性の略礼服には、黒やグレーなどの地味なスーツ、黒いワンピースなどが良いでしょう。
ダークカラーのキレイめな服装で大丈夫ですが、華美なデザインや光沢がある素材は避けてください。
アクセサリーはパールが基本で、オニキスが用いられることもあります。
結婚指輪はOKですが、ダイヤなどの宝石がついたものは外せるなら外すなど、気配りを心がけましょう。
準備・持ち物
法事に参列する前には、忘れ物がないように持ち物を確認しておきましょう。
数珠
数珠はお焼香のときに使うので、忘れずに持って行きましょう。
法具である数珠を貸し借りするのは、あまりおすすめできません。
数珠は1人につき1本持つのが望ましいとされているので、大人であれば自分の分は持っておくようにしましょう。
「御供物料」や「御霊前」などお包みするお金
法事では「御供物料」や「御霊前」などと呼ばれるお金を持参します。
地域や故人との関係性、自身の年齢などによっても変わりますが、金額の目安は一般的に5,000~10,000円程度だと言われています。
会食が準備されている場合は、さらに上乗せして包むようにしましょう。
供物(供花)
供物として、お菓子や果物、ロウソク、線香、お酒、花などを持参します。
御供物料を用意する場合は必要ありませんが、関係性によっては両方とも準備するケースも珍しくありません。
供物は日持ちがするもの、かさばらず小分けになっているものなどを選ぶと良いでしょう。
ただし、案内状に「供物・供花の儀はご辞退申し上げます」などの文言があった場合は持参しないようにしてください。
法事での挨拶マナー
法事の会場についたら、受付で一礼し「お招きいただき恐縮です。本日はご一緒に〇〇様を偲ばせていただきたいと思います」など手短に挨拶をします。
法事の挨拶にルールはありませんが「ありがとうございます」という言葉は控えるようにしましょう。
御供物料や御霊前を渡すときには「お供えください」と一言添えます。
他にも参列者がいるので長話は控え、会食に参加する場合は、そのときに故人との思い出を分かち合いましょう。