
近年、日本では無宗教の人が増えています。
それに伴い「自分は無宗派だけど、仏壇はどうすれば良いんだろう?」と、無宗教ならではの悩みを抱えている人もいるかもしれません。
今回は日本で無宗派が増えている理由や、無宗教の人の仏壇などについて解説します。
近年日本で増えている「無宗教」とは?
無宗教とは、特定の宗教を信仰しない、または信仰を持たないという立場のことを指します。
日本では仏教、キリスト教、神道などの宗教が広く浸透していますが「信仰している宗教はありますか?」という問いに対して「ない」「自分は無宗教」と回答する人が多い傾向があります。
2018年にNHKが実施した調査では、日本で「信仰宗教なし」と回答した人の割合は60%以上という結果になりました。
しかし多くの日本人には代々守られてきたお墓があり、「信仰している宗教はない」という人であっても、家系としては宗教や宗派に属していることがほとんどです。
また、日常の中で宗教行事に触れる機会も多くあります。
それなのに、なぜ日本ではこれほど無宗教の人が多いのでしょうか?
日本に無宗教が多い理由①独特の宗教観
日本では信仰を持たない自由を含め、信仰する宗教の自由が保証されています。
そのため宗教に縛られることなく、キリスト教の行事であるクリスマスや神道行事の初詣、仏教行事のお盆など、年間を通してさまざまな宗教行事に親しんでいるのです。
無宗教と似た言葉に、神は存在しないと考える「無神論」がありますが、無宗教者=無神論者ではありません。
古くから日本には、山や石、樹木、台所、米粒など、自然万物に神様が宿るとする「八百万の神」の考えが根付いています。
この日本人ならではの考え方も、宗教にとらわれない文化や風習を生み出しているといえます。
日本で特定の宗教を信仰しない無宗教が多い理由として、日本独特の宗教観は大きく影響していると考えられるでしょう。
日本に無宗教が多い理由②価値観の多様性
日本に無宗教が多い理由として、価値観の多様性も考えられます。
時代や生活様式が変わるにつれて、人々の宗教に対する考え方も変化し、信仰への関心も薄れつつあるのが現状です。
「お寺と付き合うのは面倒…」「お経や法要に対して、あまり意味を感じない」など、事情や理由はさまざま。
信仰の自由が認められている日本では、昨今の価値観の多様性も加わり、「自分は無宗教です」と言う人が増えていると考えられます。
それに伴い、お墓やお仏壇は必要ないと考える人が増えるのも当然と言えるでしょう。
無宗教の仏壇や供養はどうする?
「無宗教なので仏壇は必要ない」と考える人もいるかもしれませんが、大切な家族が亡くなった時に「やっぱり新しく仏壇を購入したい」「家で供養してあげたい」と思われるかもしれません。
もちろん無宗教でも仏壇にお位牌を置いて供養しても良いですし、他の方法で供養しても良いでしょう。
無宗教の場合、仏壇や供養にはどのような選択肢があるのでしょうか?
納得できる仏壇を用意する
無宗教の人でも、仏壇を用意する人はたくさんいます。
「特定の宗教を信仰しているわけではないが、宗教的な心は大切だと考える」という無宗教の人は多いもの。
もともと仏壇は必要ないと思っていたとしても、家族が亡くなったタイミングで新たに仏壇を購入するケースもあるでしょう。
「無宗派の仏壇」というものに決まりはなく、飾り方も自分が納得できる形で問題ありません。
最近ではスペースに限りがあっても飾りやすい小さな仏壇や、インテリアにも馴染むモダン仏壇など、従来のかたちにこだわらないさまざまな仏壇があります。
お部屋の雰囲気や故人のイメージなどに合わせて、祈りの場所をコーディネートしてみてはいかがでしょうか?
手元供養をする
仏壇を用意するのではなく、手元供養にするという選択肢も。
手元供養とは、故人の遺骨や遺灰を自宅や身近な場所に置いて供養する、比較的新しい供養のかたちです。
遺骨を納めたミニ骨壺のほかにも、ぬいぐるみやハーバリウムなどのインテリアタイプ、ペンダントやリングなどのアクセサリータイプなど、さまざまな種類があります。
手元供養はコンパクトなものが多く、故人を近くに感じることができることから、無宗教の人にも多く選ばれている供養方法です。
海洋散骨や樹木葬などを選ぶ
無宗教の人の中には、海洋散骨や樹木葬などの自然葬を選ぶ人もいます。
「故人が生前、自然に還してほしいと言っていた」「狭くて暗いお墓に入れるのは可哀想」などの理由で、自然葬に決めるケースも。
ただし散骨・埋葬した遺骨は戻ってこないので、一部を手元に残しておくかどうかはしっかり考えておきたいポイント。
またトラブルを避けるためにも、事前に菩提寺や親族に相談することも大切です。
無宗教の人の中には「仏壇は必要ないけれど、大切な家族のことは家で祀りたい」という人もいるでしょう。
しかし、実家の仏壇を引き継ぐには住宅のスペースの問題や、インテリアとマッチしにくいなどの問題があるかもしれません。
「引越しを機に、今の仏壇を処分して新しい仏壇に買い替えたい」「菩提寺がなく、古い仏壇をどこで供養してもらえば良いのか分からない」という場合には、信頼できるプロの業者に依頼するのがおすすめです。
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